フィンランド国歌

フィンランド共和国/Republic of Finland

フィンランド国歌『我等の地(我が祖国) Maamme / Vårt land』のメロディは、1848年にドイツからフィンランドへ移住した音楽家フレドリク・パーシウス(Fredrik Pacius/1809–1891)によって作曲された。

上写真:フィンランド・ヘルシンキ大聖堂 Helsinki Cathedral

フィンランド音楽の父パーシウス

フレドリク・パーシウスは「フィンランド音楽の父」と称えられる音楽家で、フィンランド国歌を作曲した4年後の1852年には、フィンランド初のオペラ『Kung Karls jakt(チャールズ王の狩り)』を発表している。

ドイツ移民の音楽家による作品ということもあり、フィンランド国歌のメロディはドイツ歌謡『Papst und Sultan』と似ているとの指摘もあるようだ。

フィンランド国歌の歌詞については、詩人のユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリ(Johan Ludvig Runeberg/1804-1877)がスウェーデン語で作詞し、パーヴォ・カヤンデル(Paavo Cajander)がフィンランド語に翻訳した。

なお、ルーネベリの代表作『ストール旗手物語 The Tales of Ensign Stål』において、冒頭の一節「我が祖国 母なる大地よ(Vårt land, vårt land, vårt fosterland)」は、フィンランド国歌の歌い出しに用いられている。

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歌詞の意味・日本語訳

1.
Oi maamme, Suomi, synnyinmaa!
Soi, sana kultainen!
Ei laaksoa, ei kukkulaa,
ei vettä, rantaa rakkaampaa
kuin kotimaa tää pohjoinen,
maa kallis isien.

我が祖国 母なる大地よ
その名を高らかに叫ばん
我等が北の故郷の山々ほど
天に届く山々はなく
愛すべき谷間や浜辺はない
我等が祖先の地よ

2.
Sun kukoistukses kuorestaan
kerrankin puhkeaa;
viel' lempemme saa nousemaan
sun toivos, riemus loistossaan,
ja kerran laulus, synnyinmaa
korkeemman kaiun saa

つぼみの中の汝の花
静かに成熟していく
見よ!また一つ我らの愛が実を結ぶ
汝の光 喜び 希望 そして繁栄
いつか鮮やかな輪となって
我らが高らかに歌い上げよう

国家データ

東はロシア、西はスウェーデンと国境を接する北欧の共和制国家フィンランド(Finland)。総人口は2008年統計で約532万人。

国土の面積は、ドイツに次いでヨーロッパで7番目の広さを占める(日本よりも狭い)が、北部は厳しい寒冷気候のため、首都ヘルシンキをはじめとして主要な都市は皆南部に集中している。

首都 ヘルシンキ Helsinki
面積 338,145km²
人口 5,326,000人 (2008年)